交響曲集
クラシック音楽に親しみます。
DATE: 2008/07/03(木)   CATEGORY: 未分類
ベートーヴェン:交響曲第9番
ベートーヴェン:交響曲第9番 (商品イメージ)
ベートーヴェン:交響曲第9番

第3楽章までの完成されたポリフォニーでリスナーは十分に管弦楽曲の粋を聴き取り、それが第4楽章ではじめて肉声と融合しさらに一段の高みに到達する瞬間に遭遇するのです。 第4楽章を聴いていて、ベートーヴェンが管弦楽法の究極を追求するために、「楽器としての人声」を独唱と合唱をもって置いたのではないかという仮説をトスカニーニ盤ほど実感させてくれるものはないだろう。
しかし、そこには作曲家のひとつの明確な意図が伏在していると感ぜずにはおかない強い説得力がある。しかし、その集中度、燃焼度は凄まじくリスナーは音の強靱無比な「構築力」に次第に圧倒されていく。 音にさまざまな「想念」が付着し思索的で粘着度の強いフルトヴェングラー盤に対して、こちらは明燦でかつ「からり」と乾いた感じの音楽であり、純粋な音響美を彫刻していく印象ですね。
どの音楽も最高に聴かせるトスカニーニ流とは、スコアから独自の音を紡ぎ出す専門的な技倆と言ってもいいかも知れない。なればこそ、高度な音楽技能者として、その後の指揮者に与えた影響は絶大だったのだろう。そこからは「第9とはこういう曲だったのか」という新鮮な発見がある。
トスカニーニ盤は、その意味でも普遍性を意識させるし今日的な輝きをけっして喪っていないと思う。
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